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工場探訪

カラーボールの“最後の砦”!? どんな悩みにも応え続けるカラーボール工場の舞台裏に迫る!

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更新日:2017年11月06日

    公園近くの駄菓子屋や、コンビニなどでもよく目にする「カラーボール」。誰もが一度は遊んだことのあるお馴染みのおもちゃですが、実はカラーボールを作る工場は日本にたった4社しかないんです。

     

    その中でも唯一工場を見学できるのが、埼玉県吉川市にある「株式会社石山」。毎月開催する工場見学会は大人気で、いつも募集開始して間もなく満員になってしまうそう。今回は、「カラーボールに関する悩みはどんなことでも解決したい」と語る、株式会社石山の石川社長にお話を伺いました。

     

    名刺の裏には、「玩具用のカラーボールの困り事を解消します」!?

     

    −−現在の仕事では、どのようなところにやりがいを感じますか?

    私は自分の名刺の裏に、「玩具用カラーボールに関する困り事を解消します」と書いています。その言葉通り、私は数少ないカラーボール工場の社長として、カラーボールに関することならどんな些細なことでも相談に乗っています。実際にカラーボールを作っている現場の人間である私だからこそ、お手伝いできることがあると思っています。

     

    −−石川さんが会社の社長になるまで、どのような経緯があったのでしょうか? 

    株式会社石山は、もともとサラリーマンをしていた父が脱サラをして、約40年前に創業した会社です。私は30歳になってこの会社を継いだのですが、それまで継ぐ気はなく、仕事内容もよく理解していなかったんですよ。しかし、実際に会社を継ぐと、会社の仕組みが見えてくるようになり、段々と経営が楽しくなってきましたね。さまざまな業種の方と幅広く関われたり、工場がメディアで取り上げられて多くの人からの反響をいただいたりと、仕事を通じてたくさんの人と新しい関係がつくれることに幸せを感じています。

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    ▲お話を伺った、株式会社石山 石川茂治さん

     

    ものづくりの現場に足を踏み入れて、現場の“リアル”を実感して欲しい

    −−工場見学会ではどのような体験ができるのでしょうか?

    カラーボールの原材料が商品になるまで、一通りの製造工程を見てもらっています。約300度にまで熱した金型を一気に冷やして水蒸気が立ち上る場面を目の前で見たり、できたばかりのまだ温かいカラーボールを触ったりするのですが、驚いているお客さんを見るのは楽しみですね。
     

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    ▲ 回転成形機を使い、308℃の熱で約7分間加熱処理をする。

    夏場は部屋の温度が40℃にもなるので、汗だくで作業するそう。

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    ▲ 加熱したボールを金型ごと水で冷やす。ジュッという音と共に、モクモクと水蒸気が!

     

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    ▲完成したばかりのボールはホカホカ!

     

    現在のものづくりはほとんどオートマチック化されているので、一つひとつの工程を手作業で行ううちのカラーボールづくりが新鮮なのかもしれません。大きな工場で行われている一般的な工場見学に行っても、工場の様子はガラス窓を隔ててしか見ることができませんが、この工場では目の前で見て、実際に体感することができるんです。ボールを冷やす時の水蒸気にあたったり、ホカホカのボールを触ったり、そんな、ものづくりのリアルな“現場”に入り込めることは、他の工場見学ではできない面白い経験になると思います。ここ2〜3年、見学会は毎回満員になるほどご好評いただいています。

     

    −−カラーボールを作れる「ワークショップ」も好評のようですね。

    ワークショップでは、通常サイズより大きめのカラーボールに、マーブル模様や絵を描いてもらいます。何個かカラーボールづくりに挑戦してもらうのですが、1個目のカラーボールは、ほとんど失敗していますね。多くの方が、模様がにじんでしまったり、空気弁がはずれてしまったりと、どこかしらでつまづいてしまうんですよ。しかし、失敗しそうになっても、この段階ではあえて手助けしないようにしています。

     

    普通、ボールで遊ぶ人の手元に届くのは、商品として販売できる完成された製品しかありませんが、その後ろにはたくさんの不良品があります。このワークショップでは、ものづくりの難しさを体感してもらい、失敗を通して世の中の「もの」に対するありがたみを感じて欲しいと思っています。

     

    見学会やワークショップやっていると、お客さまと直に接することができ、実際にカラーボールを持っている人の“生の声”が聞けるようになるんですよ。すると、「カラーボールの保管方法が分からない」「大事なサインボールの空気を入れ直したい」といった悩みを持っている人が思いのほか多く、今はブログなどを通して、カラーボールに関する正しい情報を発信しています。これが悩みを抱える方の役に立ったらうれしいですね。

     

    作るだけでなく、ボールを届けるまでが仕事。最後に頼れる存在でありたい

    −−ここで生産されたカラーボールは、どのような場所で使われているのでしょうか?

    玩具用以外には、CMやテレビ番組での撮影用、アイドルがイベントで投げるサインボール用など、多くの用途があります。そのため、関わる業界は幅広く、仕事の依頼内容もさまざまです。

    以前は、大道芸のジャグリングで使うボールを作りました。プロが使うボールだったのですが、わずかな重さの違いで手元の感覚が変わってしまうため、1グラム単位で重さの調整が必要なんです。試行錯誤を繰り返し、大変な思いをしながらも、難しい注文に応えてお客さまに喜んでいただいたときはとても嬉しいですね。

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    ▲ 工場内には、これまで生産してきたカラーボールがズラリ。

     

    ——他に、今までに大変だった依頼はありますか?

    イベント関連の依頼は、急にスケジュールが動いたりするので、「明後日までに3,000個用意して!」といきなりお願いされることもあります。大変な依頼なのですが、せっかくうちに頼ってくださっているので、やっぱりボールを届けたいんですよ。物理的に間に合うようであれば、従業員総出でできる限りの対応をしています。私たちの仕事はボールを作るだけでなく、納品するまでが仕事ですから。

     

    他にも、「解決方法がずっと分からなかったけど、石川さんに相談したら一発で解決した」「どのお店にもなかった色のカラーボールを、すぐに作ってくれた」など、困っている人の悩みを解決して感謝の言葉をいただいたときが1番嬉しいですね。

     

    −−ありがとうございます。最後に、大変な依頼を受けながらもカラーボールに関する困り事の解決のために頑張っている、その理由をお聞かせください。

    私は、カラーボールについて、悩みを抱える人の最後の砦でありたいと思っています。日本にあるカラーボール工場は4社しかなく、うちで解決できなければ、日本中どこを探しても解決できる会社はありません。なので、これからも「株式会社石山なら頼める」と思ってもらえるよう、どんな難しい依頼にも挑戦し続けていきたいと思います。
     

    まとめ

    石川さんの名刺の裏に書かれた「玩具用カラーボールに関する困り事を解消します」という言葉には、石川さんの強い思いと使命感が込められていたんですね。

    普通の工場見学とはひと味ちがう、株式会社石山の工場見学会。あなたも、目の前で繰り広げられるものづくりの“リアル”を感じに、工場見学会に参加してみてはいかがですか?
     

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